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X線CT(ComputedTomography)とは、X線を利用して体の断面像を得る検査です。
緊急性に優れ、短時間かつ少ない負担で検査ができます。寝台に寝て頂き、身体の周りを回転するようにX線を当てながらスキャンを行います。
画像処理を行うことでより細かい情報を得る事が可能で任意の断面像や3D画像を作成することができます。造影剤を用いることでより診断に必要な情報を得ることができます。
脳血管や心臓血管をはじめとする全身の血管を描出することができ、動脈瘤や血管狭窄などの血管の状態を把握することができます。
当院では2021年に最新のMDCT(Multi Detector-row Computed Tomography)を2台導入し、より高画質な画像を提供しています。上位機種では高速で回転するX線管から照射される範囲が1回転16cmあるので、短時間の息止めで広範囲の検査ができます。
最新の画像再構成技術により被曝線量を抑えながら画質は担保することができるのが特徴です。
200cm寝台を採用しており一度に全身を撮影することができるので、緊急検査にも柔軟に対応しています。
80列MDCT(マルチスライスCT)
320列MDCT(マルチスライスCT)
3D構築画像は、通常のレントゲン撮影では読み取ることが難しい複雑な骨折をした部位の撮影や、手術前に患部の立体的な構造を把握するために有用です。
ギプスで固定された骨折・脱臼部位に対しても問題なく精細な画像を提供できるため、整形外科領域において格段に診断能が向上しました。
その他に、造影剤を用いて身体の血管を3D画像化することで、手術前に予め血管の走行を把握できるため、スムーズな手術の進行が可能となりました。
心臓CTは患者さんの心拍とCTを同期させ、造影剤を用いて心臓の血管や動きを詳細に調べる検査です。
一般的に行われている血管造影検査における心臓カテーテル検査は、入院が必要で時間の掛かる検査の為、患者さんにかかる負担の大きさが問題でした。
この検査では心臓カテーテル検査にくらべて入院も不要で短時間ですむ為、患者さんへの負担が少なくてすみます。
他にも心臓のバイパス手術やステント治療等の、血管の治療を受けた患者さんの術後の経過観察においても有用な検査です。
大腸がんの罹患率が増えている昨今、がんの早期発見のためには大腸の検査受診率を増やすことが求められますが、注腸X線検査や内視鏡検査に抵抗感をもつ患者さんが多いことや、医師不足により伸び悩んでいるのが現状です。そこで、それらの問題の解決を期待され、欧米各国に続いて日本でも最近注目されるようになったのが大腸CTです。
当院では、県立病院においては初めてこの検査を開始しました。
他の注腸X線検査や内視鏡検査に比べて検査時間が格段に短くて済み、検査中の苦痛も少ないこの検査は今後、大腸がんの有力な検査方法の一つとして普及していくことが望まれます。