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令和6年4月1日病院長に就任いたしました川名一朗です。
消化器内科医です。3月までは済生会横浜市南部病院に12年間勤務していました。神奈川県立足柄上病院には平成の初めに1年間だけですが勤務させていただき多くのことを学ばせていただきました。縁あって30年以上ぶりにここで再び仕事ができることを大変嬉しく思っています。
神奈川県立足柄上病院は、神奈川県立病院機構5病院の中で唯一県西地域に位置する病院でありまた唯一の総合病院です。西に富士山を仰ぎ、箱根外輪山から丹沢連峰に連なる、美しいやまなみに抱かれた温暖な地にあります。第二次救急指定病院、災害拠点病院、臨床研修病院、地域医療支援病院等の指定を受け、高度医療、救急医療、災害医療、感染症医療などを担うとともに、地域特性に対応した医療を提供しています。新型コロナ感染症のパンデミックの際には県立病院として初期より入院治療を行っていました。新たな感染症であり治療法が確立しない中よりよい治療を求め、有効と考えられた治療法については日本国内ばかりでなく世界に向けて発信させていただきました。
神奈川県内でも特に高齢化が進む県西地域では、併存疾患を多く抱える高齢者の患者さんの割合が年々増加しています。今後の医療はひとつの疾患を専門的に診るだけではなく、各診療科の領域をまたいだ総合的な医療も重要だと考えています。
私たち神奈川県立足柄上病院では、急な病状の変化にも対応可能な救急医療の充実と、様々な疾患に精通した総合診療医の育成、高齢者によくみられる運動器疾患への対応に重点を置き、さらに地域との密接な医療連携の充実で、患者さんの受入れから退院後の在宅支援まで、隙間のない医療供給体制の構築を推進してまいります。
来年4月で開院75年となります。変化する時代にマッチした病院へ前進し地域医療の中心として役割を今後も担っていきます。
私たちの病院はアットホームな雰囲気の中で懇切丁寧な指導体制を整え、医師、看護師、薬剤師、理学療法士、作業療法士、栄養士等の研修生・実習生を数多く受入れております。
またオンライン診療や訪問診療拡充も含め地域の皆様により良い医療を提供できるように前進していきます。
これからも安全で安心な質の高い医療を提供するとともに、皆様に満足していただける魅力ある病院を目指し、職員一同、弛まざる研鑽と努力を続けてまいりますのでよろしくお願い申しあげます。
神奈川県立足柄上病院
病院長 川名 一朗