精神医療センター 初期研修プログラム(自由選択科目)
対象
選択科目に、神奈川県立精神医療センターを選択した研修医
研修期間は、1ヶ月以上
研修目的
精神科医として基本的な専門的診療能力を身につけ、医療を実践できる知識・手技を修得する。
研修内容と到達目標
- 行動目標:医療人として必要な基本姿勢・態度を身につける。
- 患者(家族)・医師間の良好な人間関係の確立。インフォームドコンセントが実施できる。
- チーム医療:医療チームの構成員としての役割を理解し、幅広い他職種メンバーと協調できる。
- 問題対応能力:臨床上の疑問点を解決するための情報収集とその評価・応用を身につけ、研究や学会活動に関心を持つ。
- 安全管理:医療現場での安全確認を理解し、実施できる。
- 医療面接:医師面接におけるコミュニケーションの持つ意義を理解し、コミュニケーションスキルを身につける。
- 症例呈示:症例呈示と討論ができるカンファランスや学術集会に参加する。
- 診療計画:保健・医療・福祉の各側面に配慮しつつ、診療計画を作成する。
- 医療の社会性:医療の持つ社会的側面(保健医療法規制度、医療保険・公費負担医療等)を理解し、医の倫理・生命倫理について理解し、行動できる。
- 経験すべき精神医学的手法
- 面接と診断の方法を理解する。
- 精神症状を把握する。
- 治療計画を作成する。
- 薬物療法の基礎を学ぶ。
- 精神療法の基礎を学ぶ。
- 支援方法を学ぶ。
- チームとして活動をすすめる。
- 地域生活支援の実際を知る。
- 精神科救急を学ぶ。
- 経験すべき症状・病態・疾患
- 統合失調症、気分(感情)障害、精神作用物質関連障害、神経症性障害、身体表現性障害
- 頻度の高い症状:不眠、体重減少と増加、頭痛、めまい、胸痛、呼吸困難。
- 緊急を要する症状・病態:初期治療に参加、精神科救急
- 主な治療法
- 個人精神療法
- 精神科薬物療法など
- 心理社会療法
集団精神療法、精神科作業療法、生活技能訓練、ディケアなど
- 主な検査方法
臨床心理検査(知能検査、性格検査)、神経心理学的検査、脳波検査、頭部CT検査など
研修方法(選択4ヶ月型)
- 救急病棟に配属(3ヶ月)。午前8時半から病棟での申し送り、チームカンファランス、指導医と共に病棟診療。10時頃から外来予診・診療。
午後、病棟診療、訪問看護など各種グループ活動に参加。 - 週1回副当直医として病棟当直を行い、同時に当直指導医から精神科救急医療の指導を受ける。
- 研修4ヶ月のうち、2週間ずつディケアとせりがや病院(依存症・薬物中毒)で研修する。
- 週1回病棟カンファランス、医局研修会、症例検討会に参加する。
その他
精神科研修終了時には、研修評価表に自己評価を記入し、指導医の評価を受ける。
指導体制
- 教育責任者 所長 岩井 一正
- 指導責任者 所長 川副 泰成
- 指導医 診療科部長 小澤 篤嗣 他2名