がんセンター放射線治療科研修プログラム
対象
卒後初期臨床研修、ロ-テイト方式
研修医1~2名
研修期間(3~4ヶ月)
一般研修目標(GIOs:general instructional objectives)
- 放射線治療の基本的な適応疾患(根治的、姑息対症的)を理解する。
- 臨床腫瘍学全般の知識を身につけ、集学的治療の原則を理解する。
- 必要に応じて適切な放射線治療の行える施設にコンサルト、患者紹介ができる。
- 癌患者の有する問題を身体的、精神心理的、および社会的側面から全人的に理解し、適切に対処できる能力を身につける。
行動目標(SBOs:specific behavioral objectives)
- 以下の基本的診察法を実施し、放射線治療患者の診療ができる。
- 面接技法(診療情報の収集、患者・家族との適切なコミュニケ-ションを含む)
- 全身の観察(精神状態のチェック、PSの把握、表在リンパ節の診察を含む)
- 頭頚部の診察(鼻腔、口腔、咽頭、喉頭の観察、甲状腺の触診を含む)
- 胸腹部の診察(乳房の診察、直腸診を含む)
- 泌尿器、生殖器の診察(内診を含む)
- 神経学的診察
- 根治照射と姑息対症照射を区別できる。
- 悪性腫瘍の放射線治療の適応を決定し治療計画を実施できる。
- 以下の放射線生物学の知識を理解する。
- 放射線感受性(腫瘍と正常組織の感受性)
- 治療可能比
- 放射線治療効果の修飾(細胞周期、酸素効果、温熱効果、薬剤併用を含む)
- 線量分割法(多分割照射の理論的根拠、4R[放射線障害よりの回復]を含む)
- 以下の放射線物理学の知識を理解する。
- 放射線の線量単位
- 線量分布図の作成
- 照射野の照合
- 全人的理解に基づいて、以下の末期医療を実施できる。
- 告知をめぐる諸問題への配慮
- 身体症状のコントロ-ル(がん疼痛に対する薬物治療を含む)
- 心理社会的側面への配慮
研修方法
- 指導医のもとに入院患者を対象として研修する。
- 指導医のもとに外来診療(主に放射線治療計画)につき研修する。
- 各種のカンファレンスに参加する。
週間スケジュール
外来 | 病棟 | ||
---|---|---|---|
月 | 診療 | 診療 | 放射線治療患者カンファレンス |
火 | RALS(腔内照射)稼動 | 診療 | 病棟患者検討会 |
水 | 診療 | 診療 | |
木 | 診療 | 診療 | 食道疾患カンファレンス |
金 | 診療 | 診療 | 呼吸器疾患カンファレンス |
指導医リスト
指導医名 | 職名 | 資格 |
---|---|---|
吉田 哲雄 | 部長 | 放射線学会専門医 |
中山 優子 | 部長 | 放射線学会専門医、放射線腫瘍学会認定医 |
大竹 英二 | 部長 | 放射線学会専門医、放射線腫瘍学会認定医 |