研修医

がんセンター血液・化学療法・輸血医療科研修プログラム

対象

 卒後初期研修、ローテート方式

 2年次の研修医1名ないし2名

 研修期間 4週間

研修目標

 臨床医として、症状、身体所見、および血液異常からその病態を把握し、鑑別診断の検査を進められること、緊急対応が必要かどうかの判断ができること、化学療法における合併症につき理解を深め、化学療法を遂行できる能力を身につけること、輸血に関する基本技術を身につけ適正な輸血療法を身に付けることを目標とする。

行動、経験目標
  1. 医療面接、身体所見の取り方、必要な検査計画の作成
    1. 病歴の聴取と系統的な身体診察を行い、これを記載し、問題点を適切に把握できる。
    2. a.の結果に基づき適切な検査を実施できる。
    3. 紹介された患者に対しては、紹介状から予想される疾患を考えながら、さらに詳細な病歴聴取を行い、系統的に診察し、問題点の把握を深めることができる。
    4. c.に続いて必要な検査所見の確認とさらに診断に有用な検査を実施できる。
  2. 検査の実施とその解釈及び他科との協力
    1. 末梢血血液像を見て正常と異常を区別できる。
    2. 形態的に芽球を区別できる。
    3. 末梢血液検査結果から緊急性の有無を判断できる。
    4. 末梢血検査結果から貧血の鑑別診断ができる。
    5. d.に続き、貧血の確定診断をするための検査を実施できる。
    6. 鉄欠乏性貧血あるいは二次性貧血の場合、それが最終診断ではないことを認識し、さらに進めるべき検査を認識しており、他科の協力を得ながら最終診断までたどり着ける。
    7. 白血球増多症について反応性か一次性かの鑑別診断を述べることができ、慢性骨髄性白血病の診断のための検査を実施できる。
    8. 白血球減少症について、緊急に対応が必要かどうかの認識を持っている。特に顆粒球減少症の場合、薬物が原因であることが少なくないことを認識しており、また対応がとれる。
    9. 血小板増多症について鑑別診断を述べることができる。
    10. 血小板減少症について鑑別診断を述べることができる。
    11. 末梢血に芽球が出現している場合、及び白赤芽球症の鑑別診断を述べることができる。
    12. 出血傾向がある場合、血小板異常と凝固異常によるものを鑑別できる。
    13. DIC(播種性血管内凝固症候群)を診断できる。
    14. DIC の鑑別診断を述べることができる。
    15. 骨髄穿刺ができる。
    16. 骨髄像で典型的な急性白血病を鑑別できる。
  3. 治療方針を立て、実施できる。
    1. 急性白血病、悪性リンパ腫治療を少なくとも1例ずつ経験した。
    2. 必要に応じて患者および家族に適切に説明を行える。
    3. 処方箋、指示書が解りやすく正確に作成できる。
    4. 治療プロトコールに則って治療を進められる。
    5. 使用する抗癌剤の薬理、副作用、相互作用を確認してから使用している。
    6. 副作用を念頭に置きながら支持療法を行っている。
    7. 治療評価法に則り治療効果を評価できる。
    8. 造血幹細胞移植の適応について理解している。
    9. 自己移植と同種移植のメリット、デメリットを理解している。
    10. 同種移植の移植関連合併症(TRM)を理解している。
    11. 造血幹細胞移植で期待できる治療成績を述べることができる。
    12. 受け持ち患者について文献を検索し、適切な文献を見つけ、その患者に適応できるかどうかも検討することができる。
    13. 臨床試験について理解している。
  4. 医療記録
    1. 診療録を適切に記載できる(POSでの記載、患者、家族への説明の記載、サイン等)
    2. 患者、家族への説明、同意に関して必要な書類を記載し診療録に保存している。
    3. 紹介状および紹介状への返事の作成ができる。
    4. 診断書、等の作成管理ができる。
    5. CPCレポートの作成ができる。
  5. 輸血について
    1. 血液型の判定、交差試験ができる。
    2. 不規則抗体の意味を理解している。
    3. タイプアンドスクリーンの意味を理解している。
    4. 最大手術血液準備量(MSBOS)について理解している。
    5. 輸血の副作用について理解している。
    6. 輸血の照射について理解している。
    7. 輸血について適正な使用ができる。
    8. 血液型を調べる余裕のない時の輸血血液の選択を理解している。
    9. “エホバの証人”について理解している。
研修方法
  1. B2病棟、A9病棟、外来、検査科で診療する。
  2. 白血病、悪性リンパ腫の患者を最低一人ずつ担当し、主治医とともに診療にあたる。可能であれば同種移植、自己移植の患者、固形がんの化学療法を受けている患者の診療にもあたる。
  3. 受け持ち患者については、診療録の作成、処方箋、指示書の作成、診断書の作成、CPCレポート、紹介状、返信の作成等、も主治医の指導のもとに行う。受け持ち患者あるいは家族と指導医との面談には同席する。
  4. 受け持ち患者に限らず随時症例があれば研修する。
  5. 受け持った症例については、必ずレポートを作成し、指導医の検印を受ける。
  6. 外来では新患の病歴をとり診察し、指導医とともに診断、治療にあたる。
  7. 検査第2科血液検査室で末梢血、骨髄標本の研修をする。
  8. 検査第5科で輸血のための血液型判定、交差試験を実習する。
  9. 症例カンファランス、抄読会等には必ず参加する。
週間スケジュール

  午前 午後
病棟診療、必要時外来診療 抄読会
病棟診療、必要時外来診療 病棟カンファランス
病棟診療、必要時外来診療 必要時、骨髄採取、末梢血幹細胞採取
抄読会 病棟診療、必要時外来診療  
病棟診療、必要時外来診療 病棟カンファランス

指導医リスト

指導医名 職名 学歴・資格等
本村 茂樹 部長 日本臨床血液学会評議員
血液学会専門医、指導医、内科学会認定医