地域医療支援病院

地域医療支援病院

 神奈川県立足柄上病院は、令和3年3月26日付けで、神奈川県知事から医療法に基づく「地域医療支援病院」の承認を受けました。

 「地域医療支援病院」は、かかりつけ医を支援し、ご紹介いただいた患者さんに対する適切な医療を提供します。また、地域医療を担うかかりつけ医等への逆紹介を推進し、施設や診療設備、医療機器の共同利用の実施など、患者さんがお住まいの地域で医療等が受けられるように支援をする病院です。
医療従事者のイラスト 当院は、これまでも、地域の医療機関(かかりつけ医)からの紹介患者様をより多く受け入れ、ご病状が安定した後は、かかりつけ医で診察していただくなど、地域の医療機関との連携強化に努めてまいりました。
 今後とも、県民の皆様のかかりつけ医等を支援するとともに当院との相互協力体制のもと、県民の皆様にとってより安心できる心のこもった医療の提供になお一層努めてまいります。

地域医療支援病院の役割

 地域医療支援病院では、次のような役割を求められています。

  • 紹介患者に対する医療の提供(かかりつけ医等への患者の逆紹介も含む)を行います
  • 登録医の先生方により医療機器の共同利用を行うことができます
  • 救急医療の提供を行います
  • 地域の医療従事者に対する研修を実施します
選定療養費

令和4年10月から診療報酬改定により「選定療養費」が変わります。

 当院(一般病床200床以上の「地域医療支援病院」)に他の保険医療機関等からの紹介状を持たずに受診される場合、健康保険の自己負担分とは別に、国が定める料金を患者さんにご負担いただくことが義務づけられています。

 令和4年度診療報酬改定により、紹介状を持参されず当院を受診される場合に、診療費とは別にご負担いただく「選定療養費」の金額が、次のとおり改定されます。

【初診時】
(初診時に、他の医療機関からの紹介状を持たずに当院を受診される場合、通常の診療費とは別にご負担いただく費用)

初診時選定療養費

  • 継続して受診されている診療科以外の診療科を受診される場合でも、紹介状を持たずに受診される場合は、選定療養費をご負担していただくこととなります。

【再診時】
(症状が安定し、当院から他の保険医療機関へ紹介を申し出後に、患者さんの意思で引続き当院の受診を希望する場合、通常の診療費とは別に再診の都度ご負担いただく費用)

再診時選定療養費

 初診の際は、かかりつけ医などの医療機関からの紹介状をご持参いただきますようお願い致します。救急、公費負担医療制度の受給対象、当院で同一傷病を継続して治療されているなどの場合は、選定療養費をご負担いただきません。

2人主治医制の推進

 当院は、地域医療支援病院として、地域のかかりつけ医(診療所・クリニック)などと連携し合い、患者さんの抱える病気や症状によってそれぞれの専門分野や特色を活かした医療を提供します。
 地域の皆様には、まず「かかりつけ医」に受診いただき、当院での検査や手術などが必要になった場合は、紹介状をお持ちになり受診していただくことになります。また、当院での検査や治療が終了し病状が安定した場合は、紹介いただいた「かかりつけ医」に紹介させていただきます。
 このように、一人の患者さんに対して、当院の医師と地域の「かかりつけ医」が連携して継続的な治療を行います。日頃の健康管理や通院治療が可能な病気は「かかりつけ医」へ、入院治療や精密検査など高度な医療が必要とされた場合には当院へ紹介いただくのが「2人主治医制」のしくみです。

2人主治医制

かかりつけ医との連携

 地域医療の第一線を担っていただいている「かかりつけ医」との連携を更に充実させるため、次の取り組みを行っています。

登録医制度

 地域の医療従事者の診療、研究または研修を目的とした共同利用の場を提供し、かかりつけ医等との連携や推進および地域の医療従事者の資質の向上を図ることを目的としています。事前に登録医として医療機関登録をしていただきますと、次のとおり当院の設備等を利用することができます。

  • 高度医療機器の共同利用(登録医により高度医療機器の共同利用として検査のみの利用ができます)当院の高度医療機器の検査は、CT、MRI、骨シンチ、骨密度検査、超音波検査、胃・大腸内視鏡検査等になります。
  • 開放病床(登録医と当院の医師が紹介患者の入院治療を共同して行うことができます。)
  • 研修等への参加(地域の医療従事者に対する研修会等に参加することができます。)
  • 図書室、研修室の利用など(当院の施設を利用することができます。)

症例研究会等の実施

 「地域」との連携を強化するため、地域の保険医療及び福祉機関の医療従事者を対象に、症例研究会や勉強会などを開催しています。