
足柄上病院 脳神経内科臨床研修プログラム(自由選択科目)
対象
卒後初期臨床研修、ローテート方式
研修期間は、1ヶ月間以上
研修目標
神経学的所見の取り方を修得、脳血管障害、痙攣重積発作、髄膜炎、脳炎、意識障害など神経救急疾患の診断法、治療法について知識、手技の修得、さらにめまい、頭痛、痴呆のようなプライマリな疾患の診断、治療について内科医として必要な知識、技術の修得を目指す。
行動目標
- 問診の聴取,神経所見がきちんととれ、それによる病巣診断ができる。
- 鑑別すべき疾患を列挙し、診断のための検査計画をたてることができる。
- CT、MRI検査の適応と禁忌を理解し、異常所見を指摘できる。
- 髄液検査の適応と禁忌を理解し、髄液採取を確実にできる。
- 髄液検査の異常所見を理解し、診断、治療に役立てる事ができる。
- 脳波検査の適応を理解し異常所見を指摘できる。
- 筋電図検査、神経伝導速度検査の適応がわかり異常所見を指摘できる。
- 筋生検、神経生検の適応を理解できる。
- 脳血管撮影の適応を理解できる。
- 脳血管障害を診断し、病態に則した治療法の選択ができる。
- 脳血管障害急性期の病態の理解と管理ができる。
- 痙攣発作、痙攣重積発作の診断及び急性期の適切な治療ができる。
- 抗痙攣薬を理解し適切に使用できる。
- 髄膜炎、脳炎の診断および治療ができる。
- 意識障害の診断を適切に行い治療及び検査計画の立案ができる。
- 頭痛の診断を行うことができ適切な検査法、治療ができる。
- めまいの診断を行うことができ適切な検査法、治療ができる。
- 筋疾患について理解し検査、治療ができる。
- 重症筋無力症の病態について理解し検査、治療ができる。
- 末梢神経障害について鑑別診断、検査、治療法について理解できる。
- 多発性硬化症の病態、検査、診断及び治療法について理解できる。
- アルツハイマー病、パーキンソン病などの神経変性疾患について理解し、検査、確定診断、治療ができる。
- リハビリテーションの治療計画の決定ができる。
研修方法
- 指導医のもとに、入院患者、救急患者の診療を行う。研修場所は内科病棟が中心となる。
- 神経学的所見は指導医とともに行い、正し所見の取り方を修得する。
- 受け持ち患者を中心に髄液検査、筋電図検査、脳波検査、MRIに立ち会い、その手技及び検査結果の判定法を学ぶ。
- 受け持ち患者及び家族と指導医の面談の時には必ず立ち会う。
- 指導医の外来診察に立ち会い、頭痛やめまいなどの初期診療について学ぶ。
- 放射線科、リハビリテーション科との合同カンファレンスに出席する。
- 指導医の指導のもとに研修当直を行う。
研修資料、参考書
- 田崎 義昭他著 ベッドサイドの神経の診かた 南山堂
- 水野 美邦編集 脳神経内科ハンドブック 鑑別診断と治療 第3版 医学書院
- 後藤 文男他著 臨床のための神経機能解剖学 中外医学社
- 大熊 輝雄著 臨床脳波学 第5版 医学書院
週間スケジュール
午前 | 午後 | その他 | |
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月 | 筋電図検査 | 病棟診療 | |
火 | 外来診療 | 外来診療 | |
水 | 外来診療 | 病棟診療 頚部エコー検査 |
カンファレンス |
木 | 病棟診療 | 外来診療 | |
金 | 病棟診療 | 病棟診療 |
脳神経内科概要
- 病床数 8床(必要に応じて内科病床利用)
- 常勤医 1名 非常勤医 1名
- 日本神経学会准教育施設