
足柄上病院 整形外科臨床研修プログラム(自由選択科目)
対象
卒後初期臨床研修・ローテート方式
研修期間は、1ヶ月以上
研修目標(GIO)
- 運動器、整形外科的基礎科学に対する知識の吸収。
- 整形外科の成人慢性疾患、小児整形外科、救急災害外科、リウマチ性疾患、スポーツ整形、整形外科的リハビリテーションについて指導医の下、診断治療計画に必要な基本的知識を身につけ、実践できるようにする。
行動目標(SBO)
A 診察ならびに検査
- 患者の病歴を正しく聴取できる。
- 患者を診察し、他覚的所見をとり、カルテに記載できる。
- 日本整形外科学会臨床評価点数(JOA Score)を理解し、つけられる。
- 診察結果から、必要な検査計画がたてられる。
- 単純X線撮影の正しい指示が出せる。
- 単純X線像より、骨傷の有無(骨折,捻挫,脱臼の区別)がわかる。
- 日常遭遇することの多い骨折、脱臼の典型例についてX線像を読影できる。
- 創傷の程度、種類により、どの専門科に連絡すべきかを判断できる。
- 解放骨折、皮下骨折の定義をそれぞれ理解し、実地に鑑別できる。
- 包帯、副木、ギプス固定法の原則や、種類と適応を理解している。
- 腰椎穿刺、脊髄造影ができ、造影像の所見を述べることができる。
- 関節造影の意義が理解でき、上下肢6大関節については実施できる。
- 筋電図検査の意義と適応が理解できる。
- 腰背部痛、四肢、関節痛などの原因となる疾患を列挙できる。
B 治療
- 整形外科領域における主な薬剤を使用することができる。
- リハビリテーション、理学療法の処方が出せる。
- 術前術後患者の管理ができる。
- 無菌的処置を行うことができる。
- 手術時の手洗いが確実にできる。
- 滅菌手術着や手袋の着用ができる。
- 創傷に対する全身的療法(輸液,輸血,化学療法,など)が適切に行える。
- 創傷の局所的療法(消毒,止血,縫合,洗浄,デブリードマン、タンポン、など)が適切に行える。
- 関節穿刺、関節注入が行える。
- 腰椎穿刺ができる。
- 局所麻酔、伝達麻酔、脊椎麻酔、その他基本的神経ブロックが行える。
- 基本的な包帯、副木、ギプス固定が実施できる。
- 牽引について意義と目的が理解でき、各種介達牽引、鋼線牽引が実施できる。
- 簡単な骨折、脱臼の徒手整復、外固定ができる。
研修方法
- 整形外科入院患者の一部(約十人)の担当医として、指導医、主治医の下で入院治療、手術治療、術後リハビリテーションについての研修を行う。
- 病棟回診、手術に参加する。
- 手術症例カンファレンス、入院患者カンファレンス、リハビリテーションカンファレンスに参加し、担当患者のプレゼンテーションを行う。
- 外科系救急当直を指導医の下に行う。
- 下記の教材を用いる。
- これでわかる整形外科X線計測
- 整形外科診療プラクティス
- 骨・関節疾患の臨床血液検査診断ポケットブック
- 整形外科診断学
- 骨折と外傷
- 整形外科自己血輸血マニュアル
- NEW MOOK整形外科
- AO法骨折治療
- 骨・関節X線写真の撮りかたと見かた
- 今日の整形外科治療指針
- 整形外科術前・術後のマネジメント
- リハビリテーション整形外科学
- 義肢装具処方マニュアル
- Campbell's Operative Orthopaedics
- Journals of Bone and Joint Surgery (JBJS)
- Clinical Orthopaedics
週間スケジュール
カンファレンス:朝8時30分所定の場所に集合
カンファレンス | 午前 | 午後 | |
---|---|---|---|
月 | 入院患者カンファレンス | 病棟診療 | リウマチ外来、検査 |
火 | リハカンファレンス | 手術 | 手術 |
水 | 症例カンファレンス | 病棟診療 | 検査 |
木 | 手術カンファレンス | 病棟診療 | 自己血採血、手術 |
金 | 抄読会、連絡事項 | 脊髄造影、筋電図 | 手術 |
整形外科概要
- 病床数 41床
- 常勤医 4名
- 日本整形外科学会認定研修施設