
足柄上病院 循環器内科臨床研修プログラム(必修・自由選択科目)
対象
卒後初期臨床研修・ローテイト方式
研修期間は、1~2ヶ月間以上
研修目標(GIO)
将来どの科を専功しようと、主要な循環器疾患に対応できる基礎的技能及び知識を養うことを目的とする。循環器救急疾患の初期治療ができ、さらに専門的治療の必要性を判断できる能力を身につけることを目標とする。
行動目標(SBO)
- 心音の聴取がきちんとでき、正常と異常とを説明できる。
- 胸部X線写真で心陰影の正常と異常を説明できる。
- 心電図をきちんととることができる。
- 心電図波形の正常を把握し、異常所見を指摘できる。
- 危険でない不整脈と致死性不整脈を鑑別できる。
- 運動負荷心電図の適応と結果判定ができる(実技を含む)。
- 長時間心電図(ホルター心電図)の適応と結果判定ができる。
- 心エコーの主要な所見を述べることができる。
- モニターの基本操作ができ、圧や心拍出量を測定できる。
- 心臓カテーテル検査の適応、禁忌につき説明できる。
- 心臓カテーテル検査で撮影した心血管陰影の主要所見を説明できる。
- 心不全、ショックの病態生理を説明できる。
- 急性心筋梗塞の診断ができ、治療方針を立てることができる。
- 狭心症の診断ができ、治療方針を立てることができる。
- 高血圧症の診断ができ、治療方針を立てることができる。
- ペースメーカーの適応と禁忌を説明することができる。
- 心筋症の診断ができ、治療方針を立てることができる。
- 大動脈瘤の診断ができ、治療方針を立てることができる。
- 肺梗塞と心筋梗塞の鑑別ができる。
- 降圧剤の薬理を述べることができ、適正な使用ができる。
- 抗狭心症薬の薬理を述べることができ、適正な使用ができる。
- 抗血栓症薬の薬理を述べることができ、適正な使用ができる。
- 抗凝固薬の薬理を述べることができ、適正な使用ができる。
- 強心薬や利尿薬の薬理を述べることができ、適正な使用ができる。
- 血圧を正確に測定できる(観血的、非観血的)。
- 抗不整脈薬の薬理を述べることができ、適正な使用ができる。
- 除細動器の適切な使用ができる。
- PTCA、ステントの適応と禁忌を説明することができる。
- IABPの適応と禁忌を説明することができる。
- 生活指導(高血圧症、虚血性心臓病を含む)ができる。
研修方法
- 主に2A病棟、5A病棟で研修する。入院患者の中から適当な症例を選択し、担当してもらう。特定の主治医のもとで研修するのでなく、担当患者につき主治医から指導する形となる。特殊検査(心エコー、運動負荷試験、負荷心筋シンチ、ホルター心電図)や手技(ペースメーカー挿入、圧モニター使用方法、心臓カテーテル検査、電気生理検査)については、受け持ち患者に限らず随時症例があるときに研修する。
- 受け持ち患者及び家族と指導医の面談のときは、必ず立ち会う。
- 基本的に循環器は、24時間体制で患者発生があれば直ちに対応することになっているので、患者発生時には研修医も呼び出し、患者の対応にあたる。
- 心臓カテーテル検査、PTCA等は主に火曜日と木曜日に施行している。一時的ペーシングは随時必要に応じて行なう。
- シネフィルムカンファレンスは木曜午後に行なう。
週間スケジュール
午前 | 午後 | |
---|---|---|
月 | 病棟診療、負荷心筋シンチ | 心エコー、運動負荷検査 |
火 | 心臓カテーテル検査、PTCA | 心エコー、運動負荷検査 |
水 | 病棟診療、心エコー | 病棟診療 |
木 | 心臓カテーテル検査、PTCA | (心臓カテーテル検査、PTCA) カテカンファレンス |
金 | 病棟診療、心エコー | 運動負荷検査、病棟診療 |
※ ペースメーカー、急性心筋梗塞に対しては必要なとき随時行なっている。
循環器内科概要
- 病床数 32床(必要に応じて内科病床利用)
- 常勤医 4名
- 心臓カテーテル検査、PTCA、電気生理検査、ペースメーカー植え込みまで行なっている。心臓外科は未設置。